農地相続と名義変更から売却までの成功事例
状況
相続登記の手続きを進めていく中で、予期しない財産が見つかることは珍しくありません。
今回は、四国地方に農地があることが発覚し、その名義変更から売却までをスムーズに完了させた解決
事例をご紹介します。
背景
ご相談者のA様は、亡くなった父親の遺産整理を進める中で、相続登記が必要な不動産があると考えて
いました。当初は、父親名義の自宅とその周辺土地のみが対象と思われていました。しかし、相続手続
きを進めるために戸籍や資産資料を確認する中で、四国地方に父親名義の農地が存在していることが判
明しました。
この農地については、A様ご自身もほとんど把握しておらず、父親が生前に詳しく話すこともなかった
ため、どのように手続きを進めればよいか大変不安を感じておられました。
調査の流れ
農地の存在が判明した後、まずは正確な位置や面積、登記情報を確認する必要がありました。
具体的には以下の手順を踏みました。
1.登記簿謄本の取得:法務局にて農地の登記簿謄本を取得し、正確な地番や名義状況を確認しました。
2.農地法の確認 :農地を売却するには、農地法による制約があるため、地元の農業委員会及び行政
書士等の専門家に相談し、売却に必要な手続きを整理しました。
3.名義変更手続き :農地の名義をA様へ変更するには、相続登記が必要です。以下の手順で手続きを
進めました。
1.必要書類の準備 戸籍謄本、住民票、などの収集を行いました。
2.法務局での申請 必要書類を揃えた上で、管轄の法務局に相続登記の申請を行
いました。申請内容に不備がないよう、事前に書類のチェッ
クを行いました。
3.名義変更完了 無事にA様名義へ変更が完了し、その旨を地元の農業委員会に
も通知しました。
売却の流れ
名義変更が完了した後、A様の希望で農地の売却を進めることになりました。
たまたま、周辺の農地を所有する地元の方で購入希望の方が見つかり、その方への売却手続きを進めま
した。無事売却代金を受領し、農地の引き渡し手続きも完了しました。この結果、A様は相続財産の一
部を資金化することができました。
解決のポイント
今回の事例では、以下の点がスムーズな解決につながりました。
1.専門家との連携:相続登記や農地法に関する専門知識が求められる場面が多かったため、農業委員
会、地元の行政書士と密に連携することで手続きを円滑に進めることができまし
た。
2.事前準備の徹底:必要書類を漏れなく揃え、申請内容を慎重に確認することで、手続きの遅延やトラ
ブルを防ぐことができました。
3.地域特性への理解:農地の売却にあたっては、地元の事情や市場ニーズを正確に把握することが重要
です。地元の専門家の助言を受けることで、適切な売却価格の設定やスムーズな
契約締結が実現しました。
まとめ
相続手続きは、予想外の財産や複雑な手続きが絡む場合があります。しかし、専門家のサポートを受け
ながら、適切な手順を踏むことで、どのようなケースでも解決への道筋をつけることが可能です。
今回の事例では、四国地方の農地という一見複雑な財産についても、名義変更から売却までを無事に
完了することができました。
同様の問題でお悩みの方は、ぜひ早めに専門家に相談し、スムーズな解決を目指してください。